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マインドアイデンティティ(MI)とは?CIにおける重要性と事例の紹介

2024.03.22
ブランディング
ライデンBlog担当

マインドアイデンティティ(MI)はブランディングにおいて重要な概念です。
コーポレートアイデンティティ(CI)が企業の心技体であるとすれば、その「心」にあたる部分がMIだといってもよいでしょう。
CIにおけるマインドアイデンティティの重要性を事例を交えて解説します。

マインドアイデンティティ(MI)とは

マインドアイデンティティ(Mind Identity = MI)とは直訳すると「心(精神)の同一性」

同一性とは、人(または物)がその人である所以(ゆえん)や根拠という意味です。

CIの根幹をなす概念で、企業の経営理念に相当するものといえるでしょう。見えない「魂」のようなもので、表現や行動の支えになるものです。

ただしそれだけではMIを認識できないため、言語化してステートメントにする必要があります。

CI(コーポレートアイデンティティ)の構成要素

マインドアイデンティティはCIの3つの構成要素の一つです。

  • MI(マインド・アイデンティティ)
  • VI(ビジュアル・アイデンティティ)
  • BI(ビヘイビア・アイデンティティ)

VIはロゴイメージなどのビジュアル、BIは行動指針や従業員の在り方を意味します。

MI(マインドアイデンティティ)が企業の在り方や方向性・将来像を定義し、MIをベースにしてVIやBIを策定することでCIを表現します。

MIがあいまいであったりブレたりすると、VIやBIは定まらず、強固なCIを構築できません。

CI以外のアイデンティティ

CIと3つの要素以外にも「アイデンティティ」は存在します。

アイデンティティとは「同一性」「主体性」を意味し、それぞれの対象が何者であるかを示すもの。たとえば次のようなものです。

  • ブランドアイデンティティ(BI)= ブランドの所以
  • サービスアイデンティティ(SI)= サービスの独自性
  • 組織アイデンティティ = 組織の存在理由
  • パーソナルアイデンティティ = 個人の役割や独自性

アイデンティティは差別化(すなわちブランディング)に直結しています。

マインドアイデンティティとMVVとの関係

マインドアイデンティティ(MI)に関わる要素には次のようなものがあります。

要素意味
MVVミッション(M)行動指針
ビジョン(V)将来像
バリュー(V)価値・価値観
スローガン標語
パーパス社会的存在意義

MIを含むCIはこれらを顕在化させた象徴のようなものでしょう。

MIはMVVとの関連が強く、さらにミッションを言語化してキャッチコピーにした「スローガン」にも関係しています。

また近年は企業の事業活動が社会的に評価され、持続的な利益につながる状況です。MVVを社会的見地から捉えた「パーパス」もMIに関わっています。

マインドアイデンティティの役割と効果

CIの重要な構成要素であるマインドアイデンティティ(MI)の役割と効果について整理しておきましょう。

CIの拠り所となる

マインドアイデンティティは企業の理念やビジョンが表現されるもので、CI(コーポレートアイデンティティ)の拠り所です。

CIはMIをもとに制作したVIと、策定したBIによって構成されるため、MIがCIの在り方と方向性を決めているといえます。

それだけにマインドアイデンティティは重要であり、策定のために十分な議論を必要とします。

パーパスのように社会に貢献することで持続的な利益を上げるという考え方においても、MIは社会を納得させるキーワードになるでしょう。

行動に影響を与える

人間は気持ちや感情によって行動が左右されます。

また理性的・客観的な意思決定をする場合には、納得できる理由が必要です。

セオリーやマニュアルのとおりに行動する場合「そうしなくてもよいのでは?」という疑問が生じることもあるでしょう。

その際に物事の精神(マインド)を理解していれば、疑問が生じたとしてもマインドに立ち帰れます。マインドアイデンティティは意義と行動指針を明確にし、その根拠となるもので、行動の動機となるものです。

人材を育む

マインドが意思決定や行動に影響することは前述のとおりで、同じマインドを持っている人同士であれば一緒に考え、行動できます。企業のマインドに共感する従業員は企業とともに歩めるでしょう。

企業が自らのマインドアイデンティティを内外に示すことで、共感する人々が集まり、マインドに突き動かされて成長します。

マインドアイデンティティは人材を育む役割があるのです。

マインドアイデンティティの事例

マインドアイデンティティがCIやブランディングのカギとなっていることを表す、ベンチャー企業の事例を紹介します。

成長するベンチャーは経営の変化も著しく、CIの表現も変わっていくのが自然です。
新しいCIを作る際にもマインドアイデンティティが拠り所になるという事例です。

株式会社CAMPFIRE

CAMPFIREは国内最大のクラウドファンディングで、創業当時から「炎」をシンボルとしてCIを構成してきました。

これまでにも三度、ロゴの変更を実施しましたが、すべて炎を核として制作されています。

炎自体はビジュアルアイデンティティですが「小さな火を灯しつづける」というマインドアイデンティティを反映したもので、まさにMIを出発点としてVIを構成したかたちです。

フリー株式会社

無料で使えるクラウド会計ソフトや人事労務ソフトを販売するフリーは、2021年にリブランディングを実施しました。

新しいビジョン「誰もが自由に経営できる統合型経営プラットフォーム」を掲げ、提供価値としてのMIとして「自由」を定めています。

さらに周辺の要素として「解放」「自然体」「ちょっとした楽しさ」という具体的なキーワードを設けて、フリーが目指すものを明確にしました。

ロゴ(VI)のリニューアルは新しいMIをベースに制作されています。

CI策定をビジュアル面からサポートするライデン

ロゴや企業イメージに重点を置いたCIの場合、マインドアイデンティティ(MI)から発想して(またはMIに帰着するかたちで)VIを作ることになります。

ビジュアルアイデンティティ(VI)を得意とするライデンは、企業のクリエイティブ・パートナーとして、CI策定に伴走します。

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